「いつまでも元気でいたい」…そのカギは、あなたの「意志」ではなく「環境」にあります。
このコースはデルフト工科大学の「 Healthy ageing in 6 steps – Let your environment do the work 」を翻訳し、日本語字幕をつけたものです。医学・老年学・都市計画という異なる分野の専門家が協力して生まれたコースで、「健康に年を重ねる」ための新しい考え方を、身近な事例とともにわかりやすく学ぶことができます。心血管疾患、糖尿病、関節のトラブル。こうした病気は老化にともなう宿命のように思えますが、実はその多くが私たちのライフスタイルに由来しています。そしてそのライフスタイルは、私たちを取り巻く「環境」に大きく左右されています。このコースが提案するのは、「意志の力でがんばる」のではなく、「環境に仕事をさせる」というまったく新しいアプローチです。
この講義では、健康な加齢について、進化・医療・行動・生活環境・地域・公衆衛生といったさまざまな側面から段階的に学びます。たとえば以下のような内容が扱われます:
- 古い遺伝子と新しい環境:食べ物の乏しい時代を生き抜くために進化した私たちの体は、なぜ現代の環境では不健康な選択をしてしまうのか? ガーナでのフィールドワークをもとに、その「ミスマッチ」を解き明かします。
- 治療に頼る発想と予防という選択:不調が出たら薬で治す…それだけで健康は守れるのか? 加齢を「ゆっくり進む緊急事態」ととらえ、病気の根本原因に先回りする予防の考え方を学びます。
- 無意識の健康増進:ダイエットはなぜ続かないのか? 意識的な努力に頼らず、自然に健康的な選択へと導く「ナッジ」の考え方を紹介します。
- 日常の環境:家庭、職場、学校。私たちが毎日過ごす場所を少し変えるだけで、健康的な行動はぐっと取りやすくなります。
- 近隣の環境:歩きたくなる街、人と出会える場所。地域やまちのデザインが、私たちの健康にどう影響するのかを探ります。
- 新しい公衆衛生の構築:個人の努力から社会の仕組みへ。健康を支える公共空間づくりと、政策立案者への提言のあり方を考えます。
この講義は、医学や建築を専門にしていない方でも、健康と加齢について楽しく学べるようになっています。自分自身の暮らしはもちろん、家族や職場の仲間、地域の人たちと共有する環境を見直すきっかけを与えてくれるでしょう。
あなたも、自分だけの「健康な生活圏」づくりを始めてみませんか?
前提知識
特別な前提知識は不要です。健康や暮らし、環境改善、まちづくりに関心があれば、どなたでも楽しく学べます。受講対象者
本コースは、以下のような方におすすめです。- 自分や家族の健康、これからの老後に関心がある方
- ダイエットや運動が「続かない」と感じている方
- 医療・介護・福祉・教育など、人の健康に関わる仕事をしている方
- 都市計画・建築・行政など、まちづくりや公共空間に関わる方、またそれを学びたい高校生・大学生
学習目標
本コースを通じて、以下の力を身につけることを目指します。- 現代の老化プロセスが、かつての老化プロセスとどう違うのかを理解する
- ライフスタイルや日常の生活環境が、健康や加齢にどのような影響をおよぼしているかについて洞察を得る
- 加齢のプロセスにおける「環境」の重要性を理解する
- 自分や周囲の人が自然と健康的な選択をできるよう、日常の環境を再設計する
- 日々の公共空間が健康に与える影響について、政策立案者に提言する視点を身につける
学習内容
本講座は動画講義を中心に、文献・資料ページも交え、以下のように構成されています。Module4: 日常の環境
27) 4.1 日常の環境
28) 4.2 健康ナッジ
29) 4.3 キッチン
30) 4.3 キッチン:文献と資料
31) 4.4 キッチンでの実験
32) 4.5 ベッドルーム
33) 4.5 ベッドルーム:文献と資料
34) 4.6 リビングルーム
35) 4.6 リビングルーム:文献と資料
36) 4.7 健康の源としてのオフィス
37) 4.7 健康の源としてのオフィス:文献と資料
38) 4.8 オフィス見学
39) 4.9 オフィスでの実験
Module5: 近隣の環境
40) 5.1 毎日の通勤
41) 5.1 毎日の通勤:文献と資料
42) 5.2 公衆衛生のナッジ
43) 5.3 コペンハーナイズ
44) 5.3 コペンハーナイズ: 文献と資料
45) 5.4 デンマーク、コペンハーゲンの見学
46) 5.4 デンマーク、コペンハーゲンの見学: 文献と資料
47) 5.5 インタビュー:Midkael Coalville
48) 5.5 インタビュー:Midkael Coalville:文献と資料
49) 5.6 社会環境
50) 5.6 社会環境:文献と資料
51) 5.7 ベルギー、ゲントへの見学
52) 5.7 ベルギー、ゲントへの見学:文献と資料
53) 5.8 公的な機会
Module6: 新しい公衆衛生の構築
54) 6.1 設計者の考え方
55) 6.2 高齢者のためのデザイン
56) 6.3 ヒートアイランドと気候変動
57) 6.3 ヒートアイランドと気候変動:文献と資料
58) 6.4 住宅と健康
59) 6.5 人と環境の相互作用
60) 6.6 高齢化が進む街
61) 6.7 個人から集団の健康へ
62) 6.7 個人から集団の健康へ:文献と資料
63) 6.8 長期医療と介護施設
64) 6.8 長期医療と介護施設:文献と資料
65) 6.9 協働取り組み
66) 6.9 協働取り組み:文献と資料
67) 6.10 振り返り
68) 6.11 エピローグ:Hans と Kwaku
Module0: イントロダクション
Module1: 古い遺伝子と新しい環境
Module2: 医療反射と代替策
Module3: 無意識の健康増進
- 分野
- 健康、ライフスタイル
- 前提となる知識
- とくになし
- 想定学習時間
- 5時間
- 修了認定テスト
修了証書発行 - なし
- 受講期間
- 期限なし
- 講座サンプル
翻訳ボランティア
謝辞本コースの日本語翻訳は、下記のボランティアの方のご協力によるものです。ここに厚く感謝申し上げます。
家田浩之様、大久保佐世子様
大場康子様、大屋敷市子様
椎名瞳様、田代雅子様
遠山まり様、中山かなこ様
根岸弥生様 (50音順)
権利関係
この講座はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で提供されています。
Healthy ageing in 6 steps
– Let your environment do the work
Tu Delft(デルフト工科大学)
オランダ最古の工科大学で、ヨーロッパでも非常に高い評価を受けている名門校。土木工学、建築、航空宇宙学などがとくに有名。大学のロゴはギリシャ神話にある「プロメテウスの炎」を表しています。https://www.tudelft.nl/
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