地球を守るパッケージ革命 - 持続可能な未来のためのパッケージデザインとイノベーション
このコースはデルフト工科大学から公開されている学習コース「 Sustainable Packaging in a Circular Economy 」を翻訳し、日本語字幕をつけたものです。

このような現状を打破するためには、パッケージのデザイン、回収、再利用のあり方を根本から見直し、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の視点を取り入れることが不可欠です。本コースでは、持続可能なパッケージシステムの設計について学び、企業が採用できるビジネス戦略や最新のイノベーションを探ります。
循環型経済とは、従来の「資源を採取→使用→廃棄」というリニア(直線型)モデルとは異なり、資源を最大限に活用し、廃棄物を出さずに経済・環境・社会にポジティブな影響をもたらすシステムです。本コースでは、この考え方をパッケージデザインに応用し、持続可能な未来を実現するためのアプローチを具体的に学びます。
本コースは Part 1、Part 2 の2つのコースで構成され、以下のテーマを軸に学習を進めます。
Part 1:「パッケージの課題と循環型デザイン」
- パッケージの現状と課題:私たちが日常的に使用するパッケージの利点と、その一方で直面している環境的・経済的な問題を理解します。
- 循環型経済の基礎:リニア経済から循環型経済への移行の必要性と、パッケージが果たすべき役割を学びます。
- 持続可能なパッケージデザイン:リサイクル可能なパッケージ、再利用可能なデザイン、再生可能な素材の活用など、環境負荷を減らすデザイン戦略を探ります。
- リユース戦略とビジネスモデル:パッケージの再利用を可能にするシステムや、企業が採用できるサーキュラービジネスモデルを分析します。
- リサイクル技術の進化:プラスチックリサイクルの最前線、最新の分別技術、そして未来のパッケージング技術について学びます。
- 実践的なイノベーションと事例研究:業界の先駆者による持続可能なパッケージの成功事例を通じて、実際にどのような変革が可能なのかを探ります。
環境と経済を両立する持続可能なパッケージデザインを共に考え、より良い未来を創造しましょう!
前提知識
特別な事前知識は不要ですが、デザイン、環境問題、ビジネス戦略に興味がある方に最適です。
受講対象者
本コースは、以下のような方々に最適です。
- デザイナーやエンジニア(サステナブルなデザインを学びたい方)
- 環境問題に関心のある方(持続可能な社会に貢献したい方)
- 学生(とくにデザイン・ビジネス分野)(未来のキャリアに役立てたい方)
- パッケージ業界のプロフェッショナル(循環型ビジネスの機会を探している方)
- パッケージ業界の課題と循環型デザインの基本を理解する
- サステナブルなパッケージ戦略を構築するためのビジネス手法を学ぶ
- リサイクル・リユース・再生可能素材の活用方法を実践的に考察する
- 実際の成功事例からイノベーションのヒントを得る
- 持続可能な社会の実現に向けて、自分のアイデアを形にする方法を学ぶ
01)~34) が Part 1、35)~58) が Part 2 となっています。
モジュール 1. 循環型パッケージング |
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01) 1.1.1 パッケージング産業の現状 |
02) 1.1.2 パッケージングのメリットと課題 |
03) 1.1.3 パッケージングの具体的なメリット |
04) 1.1.4 プラスチックパッケージングの課題 |
05) 1.2.1 パッケージングと循環経済 |
06) 1.2.2 パッケージングのライフサイクル |
07) 1.2.3 循環型製品・パッケージの開発 |
08) 1.2.4 パッケージングの循環戦略 |
09) 1.3.1 化粧品パッケージフリーのビジョン |
10) 1.3.2 リサイクル可能なパッケージ |
11) 1.3.3 再生可能素材と再利用可能素材 |
モジュール 2. パッケージのリサイクル |
12) 2.1.1 パッケージのリサイクル概論 |
13) 2.1.2 循環戦略としてのリサイクル |
14) 2.1.3 パッケージのリサイクルプロセス |
15) 2.1.4 リサイクル設計 |
16) 2.1.5 プラスチックパッケージのリサイクル |
17) 2.2.1 プラスチックリサイクル概論 |
18) 2.2.2 プラスチックリサイクルの種類 |
19) 2.2.3 需要主導型イノベーション |
20) 2.2.4 プラスチック廃棄物の分別 |
21) 2.2.5 未来のリサイクル技術 |
22) 2.2.6 技術の限界 |
23) 2.3.1 コカ・コーラの持続可能なパッケージングのビジョン |
24) 2.3.2 リサイクル可能なコーラボトルのデザイン |
モジュール 3. 再生可能素材のパッケージ |
25) 3.1.1 循環戦略としての再生可能素材 概論 |
26) 3.1.2 循環戦略としての再生可能素材 |
27) 3.1.3 定義 |
28) 3.2.1 パッケージ用再生可能素材 |
29) 3.2.2 生分解性 |
30) 3.2.3 定義 |
31) 3.2.4 代替案と再生可能パッケージの未来 |
32) 3.3.1 Bio4Pack の再生可能パッケージ |
33) 3.3.2 再生可能素材の課題 |
34) 3.3.3 パッケージング業界における再生可能素材の成長 |
モジュール 4. パッケージの再利用 |
35) 4.1.1 再利用概論 |
36) 4.1.2 再利用とは? |
37) 4.1.3 循環戦略としての再利用 |
38) 4.1.4 パッケージングシステム |
39) 4.1.5 異なる選択肢の比較 |
40) 4.2.1 リソースループの減速、閉鎖、縮小 |
41) 4.2.2 循環型ビジネスモデル |
42) 4.3.1 RePack の概念 |
43) 4.3.2 再利用可能パッケージのデザイン |
44) 4.3.3 再利用可能パッケージの使用における考慮事項 |
モジュール 5. パッケージの再考 |
45) 5.1.1 パッケージの再考概論 |
46) 5.1.2 パッケージの再考 |
47) 5.1.3 Twenty: 水を使わない洗浄剤 |
48) 5.1.4 シャンプーと家庭用洗剤の再考 |
49) 5.1.5 イノベーションチャレンジ |
50) 5.2.1 機能とニーズ |
51) 5.2.2 ユーザーニーズの定義 |
52) 5.2.3 正しい質問をする |
53) 5.3.1 イノベーションの受け入れ |
54) 5.3.2 イノベーションプロセスにおける再考 |
55) 5.3.3 循環経済における消費者とイノベーション |
モジュール 6. まとめ |
56) 6.1.1 フィードバックと導入 |
57) 6.1.2 パッケージングの未来 |
58) 6.1.3 パッケージング業界の課題 |
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講師
- Conny Bakker ( info )
- Prof.dr. A.R. Balkenende ( info )
- ir. J. de Hoop ( info )
- ir. J. Vlugter ( info )
- ir. J. Nelissen ( info )
翻訳ボランティア
謝辞
本コースの日本語翻訳は、下記のボランティアの方々の全面的なご協力によるものです。ここに厚く感謝申し上げます。
近藤出保様、関山華帆様
野笹万寿実様、福田謙次様
前田政夫様、安田光伯様
(50音順)
謝辞
本コースの日本語翻訳は、下記のボランティアの方々の全面的なご協力によるものです。ここに厚く感謝申し上げます。
近藤出保様、関山華帆様
野笹万寿実様、福田謙次様
前田政夫様、安田光伯様
(50音順)
Tu Delft(デルフト工科大学)
オランダ最古の工科大学で、ヨーロッパでも非常に高い評価を受けている名門校。土木工学、建築、航空宇宙学などがとくに有名。大学のロゴはギリシャ神話にある「プロメテウスの炎」を表しています。
https://www.tudelft.nl/
オランダ最古の工科大学で、ヨーロッパでも非常に高い評価を受けている名門校。土木工学、建築、航空宇宙学などがとくに有名。大学のロゴはギリシャ神話にある「プロメテウスの炎」を表しています。
https://www.tudelft.nl/